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なぜ「頭金0+35年+3年固定」がダメか

昨日のエントリーに、NATSUさんからコメントをいただきました。

「なんでそのローンの組み方がいけないのか詳しく書いていただけると…」

たしかに、不親切すぎましたね。
簡単に理由を書きます。

まず、「頭金ゼロ」について。
頭金ゼロでも家が買える(=ローンが組める)状態になっているために、そんな資金計画が可能なわけですが、頭金がないということは、多くの場合、貯蓄のできない家計状態であることを意味します。

貯蓄のできない家計が、住宅購入後、ローンの返済以外の維持費の負担や、将来の教育資金や老後資金などの貯蓄をできるのかというと、非常に困難ではないかと思います。

また一方で、頭金がないぶん、借入金額が多くなり返済負担が重くなるという点でも「頭金ゼロ」を避けるべきだといえます。

そして、「35年返済」について。
これは多くの人にご理解いただける点だと思いますが、35年間きっちりと働いて返していけるのかが問題だからです。20歳代であれば、定年が65歳に伸びていく傾向にある現在、借りすぎなければなんとかなるかもしれません。

しかし、公的年金は今後もらえる金額が実質的に目減りしていくことが決まっています。老後の準備も考えたうえで、早めに返し終わっておくことが将来の生活のためにも重要であることは疑う余地がないでしょう。

繰り上げ返済をすれば大丈夫だという声を聞きますが、最初から繰り上げ返済の計画を資金計画に盛り込めるのであれば、もともとの返済期間をもっと短くすることが可能です。意外と多くの人が、根拠もなく「なんとかなるだろう」という気持ちで35年を組んでしまっているようです。

昔のように日本経済が持続的に伸びていく時代は、「なんとかなるだろう」でも「なんとかなる」時代でしたが、これからは日本経済が伸びないとすると、「なんともならない」時代かもしれないのです。

収入は伸びない、退職金も期待できない、年金もアテにできない、そんな時代になっているのかもしれない。
とすると、ローンを組むにしても「少なく」借りて「短く」返すことが大切でしょう。

それから、「3年固定」について。
これは、今後の金利動向によって損得が変わるものなので、一概にこのような短期固定タイプが常にダメといっているわけではありません。

でも、今後の金利が少なからず上がるとすると、返済負担はそれだけ将来重くなってしまうので、いまの金利水準がまだまだ低いほうだと思うなら、いまのうちに長めに固定したほうが安全ですし、結果的に有利になる可能性も高いと思っているためです。

いまの「3年固定」は、基準となる店頭表示金利が3.2%くらい(3月現在)で、優遇されて1.8%くらいになっています。
ということは、3年後、世の中の金利がいまの金利水準と変わらなくても適用金利は3.2%程度まで上がるということです。世の中の金利が少しでも上がっていれば、4.0%あたりまで上がっても不思議ではありません。

それなら、いまのうちに3%程度の金利でも、返済期間のほとんどを固定してしまったほうが安全だし有利ではないかとボクは考えています。

とはいえ、自己責任の時代なので、どんなローンの組み方をしようが利用者の自由ではあります。自由なぶん、冷静に検討することが大切なんです。業者や金融機関にいいなりになって、あとで後悔してもしかたがありません。誰も守ってくれない時代なんです。

長々とすみません。
今後とも何か疑問・質問がありましたら、遠慮なくコメント欄をお使いください。可能な限り、回答していきたいと思います。
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コメント

悪の見本、ローン破産&夜逃げ予備軍デス(笑)。

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ギクッ!とした方も、いらっしゃったかもしれません。
FPヒッシーさんの「みるみるわかる住宅ローン」のエントリー
『頭金なし+35年返済+3年固定!?』。

えっと、ウチの場合は頭金なし、どころか前の家の残債まで盛り込んで、
すごーい大借金している有様。
お...


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プロフィール

ヒッシーこと菱田雅生

  • Author:ヒッシーこと菱田雅生
  • 1969年東京生まれ。大学卒業後、証券会社、独立系FP会社を経て独立。ライフアセットコンサルティング株式会社代表取締役。現在は、相談業務や原稿執筆、セミナー講師等に従事。ごくたまにTVやラジオへの出演もしている。
    http://www.fpmeister.com
 
 
 
 

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